いろいろやってみるブログ

人生の折り返しを過ぎたので、やってみたかったことをやっていくというお話。

瞬接パテをテスト

現在プラ板で製作中のMGミジェットには、修正するべき傷あとや積み重ねたプラ板の段差など、いずれパテで消さなければならない箇所が残っています。

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タミヤのポリパテとモリモリの1kg缶は買ってあるのですが、これらも類にもれず今回の一時帰国ではホーチミンに置いてきてしまっています。

ポリパテを追加で買ってもいいのですが、消費よりも劣化のほうが早いと無駄にしてしまうのと、においが強いらしくリビングでの使用に気が引けるので、ポリパテは買わずに代替として瞬接パテを試してみることにしました。


1. 試 験

材料は、100円ローソンで購入したゼリー状の瞬間接着剤と、ジョンソンアンドジョンソンのベビーパウダーです。

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ではさっそく始めます。

 

試験体①

クラフト紙のガムテープの上で、見た目で1:1の等量のつもりで混ぜてみましたが、果たして等量だったかは疑問です。

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よく混ぜたあと、廃材のプラ板のつるつるした面のほうに置いてみました。

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柔らかめのはちみつくらいの粘度で、少し横に広がったところで止まりました。
生コンクリートの試験でいうところの、スランプ値は大きめ(=流動性が高い)です。

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計測開始から約1h、メレンゲのようにツノを作っても、すぐに平準に戻ります。


(以降、計測開始からの経過時間)
1h15、若干粘度が高まったようですが、ツノはゆっくりながらまた平準に戻ります。
1h30、周囲の薄い部分は硬くなっていましたが、中央部分は柔らかいままでツノは戻っていきます。
1h45、周囲から中央に向かって少し固まりが進行しています。
2h00、全体的にほぼ固まったようですが、中央部分は爪楊枝で押すと柔らかいことがわかります。
2h30、もう少しで固まりそうですが、わずかに柔らかいところがあります。
2h45、完全に固まったようです。爪で押してもびくともしません。

 


試験体②

計測開始から1hが過ぎてもほとんど変化がなく、焦った私は配合比を変えてもう一つの試験体を計測することにしました。
こちらはベビーパウダーを多めにしました。

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チューブ入りわさびよりもう少し軟らかい、チューブ入り生にんにくくらいでしょうか^^
プラ板の上に置いてみると、ほぼ置いたときの形をとどめています。

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開始から約45分、まだまだ軟らかいものの、爪楊枝を刺したときに感じる抵抗が強くなった気がします^^

 

1h00、まだ爪楊枝は中まで刺さります。
1h10、完全に固まりました^^

1時間経っても大きな変化が見られなかったのに、ラスト10分で気が変わったのでしょうかw


2. 評 価

硬化までの時間は、接着剤比が大きい①のほうが②よりも長くかかりました。
硬化前の粘性は、接着剤比が大きい①のほうが②よりも軟らかかったです。
硬化後の硬度とプラ板への食いつきは、①も②も同程度で、使用に十分耐えうるようです。
硬化後のひけは、①も②も目視では確認できませんでした(なさそうに見えました)。

硬さはかっちかちです。
ぞっくぞくします^^

かっちかちといっても、カッターナイフや彫刻刀の刃を入れるのに多大な力は不要です。使用しているSeriaのプラ板タミヤの5mm角材の間くらいな感じがします。

カッターナイフで削ったら、木材を彫刻刀で厚く削ったように削りカスが丸まります。

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ぼそぼそと崩れずに丸まるということは若干でも弾力性があると思われますが、この丸まった削りカスを指でつぶすと、プラ板は元に戻ろうとするくらいの弾力性があるのに対し、瞬接パテのほうは押している途中に中折れしてしまいました。

弾力性はあっても、プラ板ほどではないようです。

接着面への食いつきについては、今回プラ板のつるつるした方に乗せたのですが、彫刻刀で無理やり削ろうとしてもはがれる様子がありません。

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食いつきは懸念の一つだったのですが、全く問題ないようです。

とはいえ、スチロール樹脂用の接着剤と違い、表面を溶かして同一化するわけではないので、何かの拍子にはがれることがないとはいえない、と留意しておこうと思います。


※念のために別の100均(キャン★ドゥ)で買った別のゼリー状瞬間接着剤を使ってベビーパウダーを多めで試してみましたが、時間も硬さも食いつきも、②と同じ結果になりました。

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3. 注意点

考えられる注意点として、母材のプラ板より硬いので、やすり掛けの際に削りたい瞬接パテよりも周囲のプラ板のほうが必要以上に削れてしまうということが起き得ます。この点は十分に注意が必要です。

それから、瞬接パテの上にプラ板をスチロール樹脂用接着剤で接着はできなくなります。

これらの点から、なるべくプラ板の追加接着と削り込みで対応するようにして、表面がプラ板であることを維持できるところは維持したいと思います。

あと、これに関連するのですが、塗装前の小傷を確認するのに使う予定のプラパテは、スチロール樹脂用接着剤と同様に表面を溶かすことで食いつきを生んでいるそうなので、瞬接パテの上には使えないかもしれないという懸念が残ります。

“お手本”ではポリパテをモノレンスチマーで薄めて作品の表面に塗りたくる方法を見るのですが、自分の場合、この塗装前の表面仕上げをどうするか、今のところ結論が見いだせておりません^^;

それからもう一つ、瞬間接着剤をパレットに出すのに、金属チューブ内に圧力が残っているのか、止めたいところでも止まらず、あとからあとからあふれてくるので、必要以上に出てきてしまいます。

あふれ出てきているそばから無理やりふたを閉めるか、あふれ出てくるのを想定して、押し出すのを早めに止めるように調整するかの対応が必要です。



4. まとめ

若干の懸念は残っていますが、実用の目処がたって一安心です^^
実際の作業で使うのが楽しみになってきました^^

今回は以上です。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。