街で出会ったクルマたち(5)
先日、職場の窓から下を見下ろすと、懐かしいクルマを見かけたので、思わず写真をいただきに外に出ました。
ボルボ240 GLです^^
最近すっかり見なくなりましたが、私のボルボのイメージはこのド直線で構成されている車体。
”Flying Brick”(空飛ぶレンガ)の愛称とともにツーリングカーレースを席捲、1985年と1986年に欧州選手権(ETC)を連覇しています。
こうして改めて見てみると、やっぱりド直線ですね~^^
フロント4灯は初めて見ましたが、迫力満点です。
ブログのいいネタができたとにやにやしながら職場に戻ろうとすると、同じ駐車場内にもう一台ボルボを発見^^
秋のボルボ祭り~♪
ボルボ940 CLASSICでした。
単独で見るとこれもド直線ではあるのですが、240GLを見た直後だと、さすがに現代風に見えてきます。
940シリーズの生産年が1991年~1998年に対して、
240シリーズの生産年1974年~1993年で、基本設計は1966年登場の140シリーズにまで遡るそうなので(いずれもWikipediaより)、年季の入りが違いますね^^
ボルボのラインナップは、940のあと、S40、V40というように、数字3桁からアルファベット+数字2桁のネーミングに変わり、車体もぐっと近代化が加速していきます。
940はボルボ最後のFRでもあり、ド直線系ボルボ、Flying Brickの正当なる後継者、と言えるのでしょう。
オーナーの皆さん、くれぐれも大切に乗り続けてください~^^
瞬接パテをテスト
現在プラ板で製作中のMGミジェットには、修正するべき傷あとや積み重ねたプラ板の段差など、いずれパテで消さなければならない箇所が残っています。
タミヤのポリパテとモリモリの1kg缶は買ってあるのですが、これらも類にもれず今回の一時帰国ではホーチミンに置いてきてしまっています。
ポリパテを追加で買ってもいいのですが、消費よりも劣化のほうが早いと無駄にしてしまうのと、においが強いらしくリビングでの使用に気が引けるので、ポリパテは買わずに代替として瞬接パテを試してみることにしました。
1. 試 験
材料は、100円ローソンで購入したゼリー状の瞬間接着剤と、ジョンソンアンドジョンソンのベビーパウダーです。
ではさっそく始めます。
試験体①
クラフト紙のガムテープの上で、見た目で1:1の等量のつもりで混ぜてみましたが、果たして等量だったかは疑問です。
よく混ぜたあと、廃材のプラ板のつるつるした面のほうに置いてみました。
柔らかめのはちみつくらいの粘度で、少し横に広がったところで止まりました。
生コンクリートの試験でいうところの、スランプ値は大きめ(=流動性が高い)です。
計測開始から約1h、メレンゲのようにツノを作っても、すぐに平準に戻ります。
(以降、計測開始からの経過時間)
1h15、若干粘度が高まったようですが、ツノはゆっくりながらまた平準に戻ります。
1h30、周囲の薄い部分は硬くなっていましたが、中央部分は柔らかいままでツノは戻っていきます。
1h45、周囲から中央に向かって少し固まりが進行しています。
2h00、全体的にほぼ固まったようですが、中央部分は爪楊枝で押すと柔らかいことがわかります。
2h30、もう少しで固まりそうですが、わずかに柔らかいところがあります。
2h45、完全に固まったようです。爪で押してもびくともしません。
試験体②
計測開始から1hが過ぎてもほとんど変化がなく、焦った私は配合比を変えてもう一つの試験体を計測することにしました。
こちらはベビーパウダーを多めにしました。
チューブ入りわさびよりもう少し軟らかい、チューブ入り生にんにくくらいでしょうか^^
プラ板の上に置いてみると、ほぼ置いたときの形をとどめています。
開始から約45分、まだまだ軟らかいものの、爪楊枝を刺したときに感じる抵抗が強くなった気がします^^
1h00、まだ爪楊枝は中まで刺さります。
1h10、完全に固まりました^^
1時間経っても大きな変化が見られなかったのに、ラスト10分で気が変わったのでしょうかw
2. 評 価
硬化までの時間は、接着剤比が大きい①のほうが②よりも長くかかりました。
硬化前の粘性は、接着剤比が大きい①のほうが②よりも軟らかかったです。
硬化後の硬度とプラ板への食いつきは、①も②も同程度で、使用に十分耐えうるようです。
硬化後のひけは、①も②も目視では確認できませんでした(なさそうに見えました)。
硬さはかっちかちです。
ぞっくぞくします^^
かっちかちといっても、カッターナイフや彫刻刀の刃を入れるのに多大な力は不要です。使用しているSeriaのプラ板とタミヤの5mm角材の間くらいな感じがします。
カッターナイフで削ったら、木材を彫刻刀で厚く削ったように削りカスが丸まります。
ぼそぼそと崩れずに丸まるということは若干でも弾力性があると思われますが、この丸まった削りカスを指でつぶすと、プラ板は元に戻ろうとするくらいの弾力性があるのに対し、瞬接パテのほうは押している途中に中折れしてしまいました。
弾力性はあっても、プラ板ほどではないようです。
接着面への食いつきについては、今回プラ板のつるつるした方に乗せたのですが、彫刻刀で無理やり削ろうとしてもはがれる様子がありません。
食いつきは懸念の一つだったのですが、全く問題ないようです。
とはいえ、スチロール樹脂用の接着剤と違い、表面を溶かして同一化するわけではないので、何かの拍子にはがれることがないとはいえない、と留意しておこうと思います。
※念のために別の100均(キャン★ドゥ)で買った別のゼリー状瞬間接着剤を使ってベビーパウダーを多めで試してみましたが、時間も硬さも食いつきも、②と同じ結果になりました。
3. 注意点
考えられる注意点として、母材のプラ板より硬いので、やすり掛けの際に削りたい瞬接パテよりも周囲のプラ板のほうが必要以上に削れてしまうということが起き得ます。この点は十分に注意が必要です。
それから、瞬接パテの上にプラ板をスチロール樹脂用接着剤で接着はできなくなります。
これらの点から、なるべくプラ板の追加接着と削り込みで対応するようにして、表面がプラ板であることを維持できるところは維持したいと思います。
あと、これに関連するのですが、塗装前の小傷を確認するのに使う予定のプラパテは、スチロール樹脂用接着剤と同様に表面を溶かすことで食いつきを生んでいるそうなので、瞬接パテの上には使えないかもしれないという懸念が残ります。
“お手本”ではポリパテをモノレンスチマーで薄めて作品の表面に塗りたくる方法を見るのですが、自分の場合、この塗装前の表面仕上げをどうするか、今のところ結論が見いだせておりません^^;
それからもう一つ、瞬間接着剤をパレットに出すのに、金属チューブ内に圧力が残っているのか、止めたいところでも止まらず、あとからあとからあふれてくるので、必要以上に出てきてしまいます。
あふれ出てきているそばから無理やりふたを閉めるか、あふれ出てくるのを想定して、押し出すのを早めに止めるように調整するかの対応が必要です。
4. まとめ
若干の懸念は残っていますが、実用の目処がたって一安心です^^
実際の作業で使うのが楽しみになってきました^^
今回は以上です。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
MGミジェットのフルスクラッチ(その11)
久しぶりの更新になってしまいました。
お尻の裏側の削り込みで内側まで貫通してしまったので、内側にプラ板で裏打ちして削り込みを進めました。
お尻の左右の形は違うのですが、一旦作業の手を止めて、全体の寸法を確認してみることにしました。
なんとなく、細すぎて長すぎて高すぎるような気がしたからです^^;
横幅と長さを確認したら、特に問題はないようです。ただ、ボンネットとキャビン部の境目が後ろすぎるようです。ここは途中でプラ板を追加した部分で、最初にプラ板を積み重ねた状態でよかったのかもしれません。
フロント下部のコブは未着手ですが、車輪によってボディが地面から浮き上がっている状態での位置関係を確認したのちに削り込みたいので、まだ触れないでおきます。
そのフロント下部や全体のバランスを見たいので、この後の作業ではボール紙で簡易的にシャシーと車輪、ついでですがフロントウィンドゥを取り付けてみようと思います。
ところで、作業に取り掛かったのが8月下旬で、当時は在宅時間が長かったので作業を進めやすかったのですが、現在は緊急事態宣言が明けて、毎日職場にいる本来の生活に戻ったことで、今後は時間ができたら手を付ける、というのんびりペースになると思います。
フルスクラッチ以外の記事もあげていこうと思うので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
街で出会ったクルマたち(4)
うちの近所のマンションの駐車場に、バラードスポーツCR-Xが停められています。
初代CR-Xは、たしか「よろしくメカドック」ではウィリーしてゼロヨンを戦ったり、「バリバリ伝説」ではジムカーナ出身のイケすかないお兄さんが巨摩郡と峠でバトルしたりしていたのを思い出します。
駐車場のCR-Xは、ボンネットのパワーバルジとサイドのDOHCのステッカーが誇らしく、グレードはSi、ヘッドライドがセミリトラクタブルではなく固定式なので後期型のようです。
ローワイドのボディに超ショートホイールベース、車重は800kg前後と、スペックを見るだけでも運転が楽しそうなことが見て取れます。
このCR-Xやワンダーシビックも車体が直線的で、プラ板によるフルスクラッチやペーパークラフトに向いているような気がします。
いつか、後姿が見えるように駐車してほしいなあ^^
MGミジェットのフルスクラッチ(その10)
前回までに一周目として大まかな削り出しが終わったので、今回から二周目として、サンドペーパーとやすりで、もう少し細部を削っていこうと思います。カッターナイフと彫刻刀での削り出しでは、うろこのような楕円形の削りあとができるので、これを消しながらひと皮剥いていくような感じになると思います。
二周目も側面から手をつけることにします。
両側面とも半円状の傷があるのですが、これはプラ板の貼り重ねの接着が甘く、カッターナイフや彫刻刀による削り出しの際に必要以上に削れてしまったあとです。
貼り合わせる面積が大きいと、このように接着に失敗することがありました。この傷あとの奥も接着できてない可能性があるため、流し込み用接着剤を垂らしておきました。
この段階でもまだパテで埋めません。無理に削って消そうともせず、最後の仕上げの時までこのまま放置しようと思います^^
続いてリア部分です。
キャビン部分との境目は、前後面、両側面とも内装の作業時に手を付けるつもりなので、キャビン部分に遠いところのみの作業です。
テールランプのとんがりは細く削る必要があったのですが、先に手を付けた左側は削りすぎたようです。実車をよく見ると、とんがりの角度は同じではなく、内側が鈍角、外側が鋭角になっているので、右側はそのようにしました。
お尻の裏側(←^^;)も実車を参考にして削り込みます。
テールランプとトランク下部のくぼみを削っていると、中まで貫通してしまいました><
お尻の丸みのために削りしろは大きめに取っていたつもりだったのですが、この部分は不足していたようです。
裏打ちのプラ板を追加するのに、後で取り外すつもりだった中仕切り板が邪魔になるので今回取り外すことにしたのですが、作業台との接続用の5mm角棒の受けは必要なので、受けの部分をトランク裏面に直接接着して、中仕切り板だけを取り除くことにしました。
ちゅみみーんのイボみたい^^;
お尻の内側はプラ板の貼り重ねなので、そこにプラ板を追加するのに一苦労です。
その6に書いた、50枚を横に貼り重ねる方法のほうがよかったかもしれません。
裏打ちが終わったので、お尻の裏側の削り込みを再開します。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
街で出会ったクルマたち(3)
先日、とあるSAで休憩していると、遠くにクルマが入ってくるのが見えました。
ランチア デルタ インテグラーレです^^
大きいはずのエグゾーストノートが聞こえないくらい遠かったので、写真がボケボケですが、グリルの形状などから察するに、エヴォルツィオーネIIじゃないかと^^
遠くても、グラマラスなブリスターフェンダーの迫力が伝わってきます。
ルーフスポイラーを直立させているのは、高速道路でダウンフォースが欲しかったのか、セリカGT-Rの追随を許さず果たしたWRC6連覇へのリスペクトか。
ずっと以前、家で購入するクルマを検討する際、「赤い5ドアのハッチバック」、という要望が出たことがあり、ランチアデルタなんかどう?と喉元まで出たことがあります。
赤いハッチバックというのは、おそらく可愛らしさをイメージしているのであって、ランチアデルタも赤いハッチバックとはいえ、可愛らしさとは真逆にいるクルマです。見に行った先でげんこつを食らう前にやめときました^^
このクルマも直線で構成されているので、プラ板によるフルスクラッチやペーパークラフトに向いているような気がします^^
トースカンを製作。
トースカン…「〘名〙 (語源未詳) 機械工作で、底面を平らに仕上げたブロックに垂直な棒を固定し、この棒にそって上下に昇降させることができるように罫書針(けがきばり)を取りつけたもの。工作物に定盤面と平行な線を罫引きする際に用いる。」(精選版日本語大辞典より)
【初号機】
日頃お手本にしているKazu様の動画にも時々登場します。作成途中の工作物の寸法を確認したり、工作物のように表面が平らではないものに一定の高さの線を書き込むのに使うそうです。
トースカンについても、道具をそろえてホーチミンに持っていっていたのに、今回の帰国では現地に置いてきてしまいました。それでも一部の部品は日本に残してあったので、不足部品を買い足して作ることができました。
蝶ねじを緩めてクリップの角度を変えることでペン先の高さを変えられます^^
書きたい線の位置が低すぎる場合は、ペン先の接触が鋭角すぎてうまく線がかけないため、L字プレートの下の方にあるもう一つの穴に付け替えることで対応できます^^
このトースカンで、ボディのセンターライン、ヘッドライトのセンター、テールライトの上端、下端の高さ、フロントグリルの穴の上下を確認しました。
工作物を固定する台の向きを変えることで、工作物に対して水平線だけではなく垂直線(ボディのセンターラインやヘッドライトの縦のセンターなど)を書くこともできます。
寸法を正確に書き出すために、トースカンの底の裏面がガタつかないものを使った方がいいようです。私はダイソーのMDF板を使いました。
【弐号機】
トースカンは水平線を書くためのものですが、ペン先は点なので、ボンネットのような平面の高さを確認するには少々イメージしづらいように思い、もう一つ作ってみました。
材料はプラ板と5mm角棒、小さめのL字定規、小さめの黒クリップです。
L字に切り出したプラ板には、長い方と短い方、それぞれ外側にガイドを接着し、L字定規に対して垂直に固定できるようにしてあります。
L字定規とL字のプラ板が正確に直角であることにより、水平線を一定の高さに保つことを狙っています。
そのため、プラ板の元々の角を使うことで、自分が切り出すよりは正確な直角を得ることができたはずです。
一つだけ注意点がありまして、L字定規を固定する台に1mm厚のプラ板を使っているので、定規の寸法も地面より1mm高いところに位置するということです。これを加味しておかないと、実際よりも1mm高い寸法を確認することになってしまいます。
Kazu様の動画を拝見していなければ、トースカンの存在すら知ることはなく、寸法確認はテキトーになっていたことでしょう。
先人たちに唯々感謝するばかりですm(_ _)m
今日もお付き合いいただきありがとうございました。