いろいろやってみるブログ

人生の折り返しを過ぎたので、やってみたかったことをやっていくというお話。

フルスクラッチ、始めました(その3、準備編)

前回の記事で、クルマのフルスクラッチを始めるにあたり、準備として工作物を置く台と、トースカンを作った話を書きました。
今回は準備編の続きで、メインで使う材料を何にするか、という話です。

普段教材として拝見している「お手本」(*1)は、ケミカルウッドを削り出し、ラインの微調整はポリパテを盛っては削りの繰り返しを得意とされているようです。ほかにも、外枠を作って中にポリパテやレジンを流し込み、それを削り出す方法や、ウレタンボードを積み重ねたものにポリパテを塗り重ねて削り出す方法など、ご経験の中でいろんな試行錯誤をされているのが興味深いです。

「お手本」とはいっても全てを模倣する必要はなく、自分ならどうするかを考えてみたのですが、ポリパテやレジンというのは自分にとっては未経験の素材で馴染みがなく、具体的なイメージが湧きません。

今でこそポリパテやレジンなどはポピュラーな素材になりましたが、私がプラモデルを製作していた40年前、第一次ガンプラブームの時は存在すら知りませんでした(子供だから知らなかっただけかもしれませんが)。その数年後、スターウォーズのエピソード6公開のころ、米国製のプラモデルの製作記がホビージャパンに掲載されていて、そこでキットに手を加えるのにポリパテが使われているのが私の記憶の中では一番古いものです。

私のプラモデルとの時間はほぼそこから止まっているので、馴染みがないのがむしろ当然のことでした。

 

1. 製作方法の検討


さて、自分なりの方法というものを模索するにあたり、“フルスクラッチ、車”でネット検索をしてみると、「自動車模型 フルスクラッチ編(プラモデル徹底工作)」という本が必ず出てきます。見聞を広めるにはいろんな方のいろんな方法を拝見するのが一番なので、さっそくAmazonで購入しました^^ 

 

本の中では、直線的な車体をプラ板で製作するものと、曲線で構成される車体をポリパテで製作するものと、フルスクラッチについては2つの記事が紹介されていました。プラ板はプラモデルと同じスチロール樹脂なので馴染みがありますし、日本ならどこにいても容易に入手できます。ポリパテも入手のしやすさは変わりませんが。

あと、ネット上で公開されている中で目に留まったのは、いすゞアスカをプラ板フルスクラッチされているmarwablueさんの「marwablueの趣味のページというブログの記事です。アスカも直線的な車体なのでプラ板で製作したとのことでした。特に、フロントグリルを製作された回には目を奪われました。

直線的な車体であれば、自分にとって馴染みのあるプラ板でイケそうな気がしてきました^^

自分にとっては全て初めてのことで、どれくらいのことができるのか、できないのか、全てはこれからです。失敗してもきっと次への糧になるはずです。まずは作品を一つ作ってみて、その製作過程の中でいろいろと勉強してみることにしました。

 

2. コスパ比較


プラ板をメインの材料にするとして、あまりに割高になるようであれば貧乏サラリーマンにとっては負担になってしまいます。そこでほかの材料とコスパを比較してみました。
各材料の値段はヨドバシカメラのオンラインショップ当時調べ、10%ポイントを差し引いたあとのものです。

タミヤポリパテ、チューブ入り120g

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ポリパテの比重はおよそ1.1(1L≒1.1kg)という記事を見つけたので、これに倣います。
120g ÷ 1.1 = 109.1mL
(744円-75P) ÷ 109.1mL = 6.13円/mL

 


② ワークパテ革命モリモリ、缶入り1kg

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1,000g ÷ 1.1 = 909.1mL
(3,070円-307P) ÷ 909.1mL = 3.07円/mL



タミヤプラバン、1mm厚B4サイズ2枚入り

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257 x 364 x 2mm = 187.1mL
(594円-60P) ÷ 187.1mL = 2.85円/mL



ポリパテも1kg缶ならプラ板と同程度のようです。

そんなことを調べていると、最近100均ショップのSeriaで熱しても収縮しないプラ板が販売されていることが話題になっていたので、さっそく入手しました。

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Seriaのプラ板は0.5mmと1mm厚、いずれもB5サイズです。1mm厚は2枚入り、0.5mm厚は3枚入りなので、コスパは4:3で1mm厚のほうがいいです。

④  Seriaのプラ板、1mm厚B5サイズ2枚入り
110円 x 2 ÷ 187.1mL = 1.18円/mL



コスパはSeriaのプラ板が圧勝でした。
これだけコスパがいいと、曲線で構成される車体もプラ板を積み重ねて削ってもいいような気もしてきました。ただし、プラ板同士の接着はプラモデル用接着剤で容易にできますが、接着面が平面同士じゃないと接着個所の強度が保てないはずです。

例えばある程度削り込んで、車体形状を出してきたあとの曲面部分に追加盛りしたい場合などは、きっとプラ板よりもポリパテなどのパテ類のほうが適しているのでしょう。

あと、最近販売が開始したばかりだからか、在庫している店舗は1mm厚だと5店中2店、0.5mm厚だと5店中1店だけという状況でした。モデラーの皆さん、どんどん購入して取扱い店舗を増やしていきましょう^^



プラ板をメインの材料にすると決めたことによって、製作の工程もなんとなくイメージできるようになってきました。
次回はいよいよ製作に取り掛かりたいと思います。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

(*1)「お手本」”愛車を作ろう!Full Scratch Modelling Cars [V]