MGミジェットのフルスクラッチ(その1)
前回までに、フルスクラッチの準備として工作物を固定する台とトースカンの作成と、メインにする材料を1mm厚のプラ板にすることにした、という記事を書きました。
今回はいよいよフルスクラッチのデビューです。
記念すべき初号機として、MGミジェットを選びました^^
フロントグリルがAHスプライトのものに替えられていますが、サイドシルにMIDGETのエンブレムがあるので、MGミジェットのようです。
(C) E&R Classics
私は小さくて軽いクルマが大好きです。加えて、ある程度乗り手の意思を運転に反映させやすいようにシンプルで、余計な機能があまりついていないクルマが好きなので、そうすると一定時期以前の、旧車と呼ばれる部類のクルマに惹かれることが多くなってきます。
今回フルスクラッチに手を出した主目的が、老後に好きなクルマを乗り回すという以前から温めていた夢の代わりになるものなので、対象車も妄想の中で乗っていたクルマたちの中から選ぶことになります。
MGミジェットはまさにその中の筆頭候補だったわけですが、製造されたのが1961~1979年なので、老後が始まる今から10年後の2031年には最終年製造の1500cc版でも52年前のものということになります。残念ながらその頃に程度がいい物件を見つけるのは、かなり困難になっていると思われます。
一方、フルスクラッチの対象とする場合、旧車だと有利な点があります。旧車の、中でも趣味性が強い車種は参考になる資料を得るのが容易だということです。内部構造がわかるレストア中の写真やいろんな角度から撮られた写真がネット上に溢れていて、こういう写真はあればあるほどいいように思います。あくまで個人利用が目的の入手なのでご容赦ください^^;
特に三面図(平面、正面、側面)は、実写を撮影した写真と違って歪みによるズレがないので、私のようなド初心者にとって、あるのとないのとは大違いです。
その点MGミジェットはうってつけで、資料不足で作業が滞るという言い訳ができそうにないくらいの、三面図を含めかなりの資料を入手することができました。
あと、屋根がないのも作りやすいような気がしています。諸先輩方の作業の様子を拝見すると、いとも簡単に屋根やピラーを削り出したり、あるいはプラ板で取り付けられているように見えるのですが、今の自分にはとてもできそうにありませんTT
いずれは屋根があるクルマや三面図を入手できないクルマのスクラッチに挑戦する時がくると思いますが、今回は、私が好きなクルマたちの中から、資料が十二分にあって屋根がないクルマということで、MGミジェットの製作を楽しみたいと思います。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。