いろいろやってみるブログ

人生の折り返しを過ぎたので、やってみたかったことをやっていくというお話。

MGミジェットのフルスクラッチ(その4)

ボール紙での予行演習により作業の粗方の目処が立ったので、いよいよプラ板による実際の作業に入っていこうと思います。

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前後の中仕切りに5mm角棒の車体側の受けを追加して、作業台にセットします。前部は、シャシーの厚みとして2mm浮かせておきます。後部は、ボディに隠れるよう8mm浮かせました。

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プラ板の切断面は垂直に整えてあります。たとえ1mmでも線ではなく面で接着することで、しっかり強度が出ることを期待しています。

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ボディ側面は中仕切りに接着する前に、4層を貼り重ねていきます。

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ボール紙での予行演習を経て、いくつか変更を加えました。内装の組立て作業の自由度を上げるために、内側の層のくり抜きを大きくしました。

あと、外側2層はホイールアーチの形を削り出せるよう削りしろを大きめに残して、逆に内側2層は外側2層より奥にあるように見えるよう切り出すのを大きめにしました。

面倒でも、ボール紙の予行演習はやっておいてよかったと思います。

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中仕切りに接着する前に、左右のボディ側面を整えます。3層目の最前部の垂直部分と4層目の最前端部分が、中仕切りと接合するようにしたので、ここを左右合わせるように重ねます。

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まず底面をそろえて、

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ボンネットとトランクを接着する面をそろえます。ここが左右揃っていないと、ボンネットやトランクの向きや角度がズレてしまいます。

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左右側面のパーツが整ったので、中仕切りの板に接着します。
あとで取り外すことを考えているので、瞬間接着剤での点付けに留めておきます。

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ボール紙を三層分貼り重ねたのは面倒でしたが、作業ははさみで切るだけで楽ちんだったのに対し、プラ板の、特にカーブ部分をカッターナイフで切っていくのは少々疲れました^^;

このあと切り出すプラ板のパーツは全て直線だけなので、もう少し楽に作業できると思います。

今日はここまでです。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。

MGミジェットのフルスクラッチ(その3)

1mm厚のプラ板でMGミジェットのフルスクラッチを試みるに当たり、予行演習としてボール紙を使って同様の作業をやってみることにした、という話を前回書きました。

ようやくボール紙を切り出し、それぞれ三枚重ねに貼り重ねて1mm厚にしました。これをプラ板で作業するつもりで形にしていくことにします。

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まずは作業台の準備から。

前部の5mm角棒はフロント車軸から1.5cmのところに設定したので、これでフロント車軸の位置が決まります。

リア車軸は、実車ホイールベース 2030mm x 1/24 = 8.5cmと計算して、リア車軸の位置も決まります。

前後のトレッド幅は、
フロント 1160mm x 1/24 = 4.83cm
リア 1140mm x 1/24 = 4.75cm
困ったことに四捨五入するとどちらも4.8cmですが、おそらくこの差は表現できないので、前後とも4.8cmとして、次に進むことにします。

ド初心者なので、こだわりどころと手の抜きどころも一から勉強です。

車軸とトレッド幅の位置は車種によって違うので、使いまわせるようにマステの上に書きます。

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組立ては、作業台に中仕切り板をセットするところから始めます。

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これに側面を加えます。側面は一番内側を、内装部品を取り付けられるようにくり抜いてあります。衝突安全性や遮音性を高めるために厚く、大きく、重くなっていく前の、古き良き時代の薄っぺらい構造の車体です。

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工業製品としては新しいほど優れているということに疑いはありませんが、個人的な好みは別のところにあります。


後で分解できるよう、垂直面はマステで、平面ははがせる糊で接着することにします。もしかしたら何度か分解と組み立てを繰り返すことになるかもしれないのと、プラ板の作業に移行する際には型紙として使うのを予定しているからです。

はがせる糊は、100均巡回の中で、ダイソーに1軒だけ、1個だけ売られていました。がさがさ面同士の貼り付けなら粘着力は十分にありましたが、片方つるつるだと、すぐはがれてしまいました。本来は紙切れに塗って付箋のように使うためのもののようなので、この程度なのでしょう。

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前後の天板とライトの盛り上がりを貼り重ね、側面に接着します。

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ボディの最下部は前後とも丸い形状なので、これを削り出せるよう4枚ほど積み重ねておきます。

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削り出す前のものができました。なんとなくMGミジェットの面影が見える気がする私だけでしょうか^^

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、、、思い出しました。これはプラ板ではなく、ごみ(箱から拾ったボール紙)で作った予行演習のものに過ぎません。
私はまだ、ようやくスターティンググリッドにすら立っていないのでしたTT



現実に立ち返り、作業台にセットしてみました。

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トレッド幅、ホイールベースとも大きな狂いはなさそうです^^

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いろんな角度から眺めてみて、いくつか修正点が見つかったので、プラ板の作業に反映させようと思います。予行演習中は、面倒なことやっちゃったなぁと思っていましたが、やってよかったようです^^


さて、予行演習編は以上です。
なんとなく感じはつかめた気がするので、次回はプラ板を切り出していこうと思います。Seriaのプラ板は、大量購入済みですw

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

街で出会ったクルマたち (1)

閑話休題的なお話です。

少し前の、日本各地で猛暑日が続いているさなか、Seriaで発売されている「熱で収縮しないプラ板」を求めて少し遠征に出た時のこと。

そのプラ板が新発売だからか店員さんもご存じなく、空振りに終わり失意のまま店を出たら、駐車場に明らかに他とは違うオーラを放つクルマが停まっていました。

 

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スーパーセブンです^^

ロータスかそうじゃないかはわかりませんでしたが、チラ見したコクピット回りのクラシックさからすると、なかなかの年代物のように見て取れました。

スーパーセブンは憧れの一台ですが、限界スピードが低い私には、本領を発揮させることはできなさそうです。また、トランクやドアすらなく、ここまでプリミティブなクルマを所有するのは相当な覚悟が必要なんじゃないかと思います。憧れは憧れのままでもいいと思っています。


よく見るとフロントウィンドウがレーシングスクリーンに交換してあります。どうやら、この猛暑でも幌を閉めるおつもりはないようです。

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私もオープンカーを所有していたことはあるのですが、初夏の日差しが心地いい日に半日幌を開けて走ったら、軽い熱中症にかったことがありました。

くれぐれも熱中症にはお気を付けください~^^

MGミジェットのフルスクラッチ(その2)

前回まで、御託ばかり並べてしまいましたが、ようやく実作業に取り掛かりました。家族や知人から、「話が長い」とよく言われるのは、こういうところにも出てくるようですTT

まずは三面図や車体の写真を見て、工作物の構造を考えます。プラ板を主要材料として、箱を組んだあと、実際の形に合わせてプラ板を貼り重ね、余分を削っていくという作業でいくことにしました。

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ある程度は余裕をもって削りしろを作っておくとか、削る作業に多少力が加わっても耐えられる強度を持たせるとか、そういうことを考えながら各パートの構造を検討します。こういう、作業の段取りを妄想するのも楽しみの一つです^^

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手を進めながら実際の作業をイメージしていて、どう考えても最初からプラ板を切り出してもうまくいきそうになかったので、予行演習としてボール紙を使って同様の作業をしてみることにしました。ゴミ箱に捨ててあったティッシュの空き箱や開封後のレターパックの残骸を回収することができました^^

これらに三面図からカーボン紙で転写して切り出します。プラ板1mm厚相当になるよう、各部品ボール紙を3枚重ねにしています。おかげでボール紙を切り出す作業量も3倍になってしまいました。ちょっと大変だったので、次回以降この作業はやらないかもしれません。

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切り出した紙を重ねて貼り合わせる際は、厚めのアクリル板とテーブルの天板の間に挟んで、上に重しを置いて均等に圧力をかけながら半日程度放っておきます。そうすると乾いたときに歪んだりぶわっとしたりせず、ぴしっと硬い平面に仕上がります。以前ペーパークラフトでよくやった方法です。

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今回はここまでです。
しばらくの間、ひたすらボール紙への転写と切り出しを繰り返します。


今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

MGミジェットのフルスクラッチ(その1)

前回までに、フルスクラッチの準備として工作物を固定する台とトースカンの作成と、メインにする材料を1mm厚のプラ板にすることにした、という記事を書きました。
今回はいよいよフルスクラッチのデビューです。

記念すべき初号機として、MGミジェットを選びました^^

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フロントグリルがAHスプライトのものに替えられていますが、サイドシルにMIDGETのエンブレムがあるので、MGミジェットのようです。

(C) E&R Classics



私は小さくて軽いクルマが大好きです。加えて、ある程度乗り手の意思を運転に反映させやすいようにシンプルで、余計な機能があまりついていないクルマが好きなので、そうすると一定時期以前の、旧車と呼ばれる部類のクルマに惹かれることが多くなってきます。

今回フルスクラッチに手を出した主目的が、老後に好きなクルマを乗り回すという以前から温めていた夢の代わりになるものなので、対象車も妄想の中で乗っていたクルマたちの中から選ぶことになります。

MGミジェットはまさにその中の筆頭候補だったわけですが、製造されたのが1961~1979年なので、老後が始まる今から10年後の2031年には最終年製造の1500cc版でも52年前のものということになります。残念ながらその頃に程度がいい物件を見つけるのは、かなり困難になっていると思われます。

一方、フルスクラッチの対象とする場合、旧車だと有利な点があります。旧車の、中でも趣味性が強い車種は参考になる資料を得るのが容易だということです。内部構造がわかるレストア中の写真やいろんな角度から撮られた写真がネット上に溢れていて、こういう写真はあればあるほどいいように思います。あくまで個人利用が目的の入手なのでご容赦ください^^;

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特に三面図(平面、正面、側面)は、実写を撮影した写真と違って歪みによるズレがないので、私のようなド初心者にとって、あるのとないのとは大違いです。

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その点MGミジェットはうってつけで、資料不足で作業が滞るという言い訳ができそうにないくらいの、三面図を含めかなりの資料を入手することができました。

 


あと、屋根がないのも作りやすいような気がしています。諸先輩方の作業の様子を拝見すると、いとも簡単に屋根やピラーを削り出したり、あるいはプラ板で取り付けられているように見えるのですが、今の自分にはとてもできそうにありませんTT

いずれは屋根があるクルマや三面図を入手できないクルマのスクラッチに挑戦する時がくると思いますが、今回は、私が好きなクルマたちの中から、資料が十二分にあって屋根がないクルマということで、MGミジェットの製作を楽しみたいと思います。

今回もお付き合いいただきありがとうございました。

フルスクラッチ、始めました(その3、準備編)

前回の記事で、クルマのフルスクラッチを始めるにあたり、準備として工作物を置く台と、トースカンを作った話を書きました。
今回は準備編の続きで、メインで使う材料を何にするか、という話です。

普段教材として拝見している「お手本」(*1)は、ケミカルウッドを削り出し、ラインの微調整はポリパテを盛っては削りの繰り返しを得意とされているようです。ほかにも、外枠を作って中にポリパテやレジンを流し込み、それを削り出す方法や、ウレタンボードを積み重ねたものにポリパテを塗り重ねて削り出す方法など、ご経験の中でいろんな試行錯誤をされているのが興味深いです。

「お手本」とはいっても全てを模倣する必要はなく、自分ならどうするかを考えてみたのですが、ポリパテやレジンというのは自分にとっては未経験の素材で馴染みがなく、具体的なイメージが湧きません。

今でこそポリパテやレジンなどはポピュラーな素材になりましたが、私がプラモデルを製作していた40年前、第一次ガンプラブームの時は存在すら知りませんでした(子供だから知らなかっただけかもしれませんが)。その数年後、スターウォーズのエピソード6公開のころ、米国製のプラモデルの製作記がホビージャパンに掲載されていて、そこでキットに手を加えるのにポリパテが使われているのが私の記憶の中では一番古いものです。

私のプラモデルとの時間はほぼそこから止まっているので、馴染みがないのがむしろ当然のことでした。

 

1. 製作方法の検討


さて、自分なりの方法というものを模索するにあたり、“フルスクラッチ、車”でネット検索をしてみると、「自動車模型 フルスクラッチ編(プラモデル徹底工作)」という本が必ず出てきます。見聞を広めるにはいろんな方のいろんな方法を拝見するのが一番なので、さっそくAmazonで購入しました^^ 

 

本の中では、直線的な車体をプラ板で製作するものと、曲線で構成される車体をポリパテで製作するものと、フルスクラッチについては2つの記事が紹介されていました。プラ板はプラモデルと同じスチロール樹脂なので馴染みがありますし、日本ならどこにいても容易に入手できます。ポリパテも入手のしやすさは変わりませんが。

あと、ネット上で公開されている中で目に留まったのは、いすゞアスカをプラ板フルスクラッチされているmarwablueさんの「marwablueの趣味のページというブログの記事です。アスカも直線的な車体なのでプラ板で製作したとのことでした。特に、フロントグリルを製作された回には目を奪われました。

直線的な車体であれば、自分にとって馴染みのあるプラ板でイケそうな気がしてきました^^

自分にとっては全て初めてのことで、どれくらいのことができるのか、できないのか、全てはこれからです。失敗してもきっと次への糧になるはずです。まずは作品を一つ作ってみて、その製作過程の中でいろいろと勉強してみることにしました。

 

2. コスパ比較


プラ板をメインの材料にするとして、あまりに割高になるようであれば貧乏サラリーマンにとっては負担になってしまいます。そこでほかの材料とコスパを比較してみました。
各材料の値段はヨドバシカメラのオンラインショップ当時調べ、10%ポイントを差し引いたあとのものです。

タミヤポリパテ、チューブ入り120g

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ポリパテの比重はおよそ1.1(1L≒1.1kg)という記事を見つけたので、これに倣います。
120g ÷ 1.1 = 109.1mL
(744円-75P) ÷ 109.1mL = 6.13円/mL

 


② ワークパテ革命モリモリ、缶入り1kg

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1,000g ÷ 1.1 = 909.1mL
(3,070円-307P) ÷ 909.1mL = 3.07円/mL



タミヤプラバン、1mm厚B4サイズ2枚入り

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257 x 364 x 2mm = 187.1mL
(594円-60P) ÷ 187.1mL = 2.85円/mL



ポリパテも1kg缶ならプラ板と同程度のようです。

そんなことを調べていると、最近100均ショップのSeriaで熱しても収縮しないプラ板が販売されていることが話題になっていたので、さっそく入手しました。

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Seriaのプラ板は0.5mmと1mm厚、いずれもB5サイズです。1mm厚は2枚入り、0.5mm厚は3枚入りなので、コスパは4:3で1mm厚のほうがいいです。

④  Seriaのプラ板、1mm厚B5サイズ2枚入り
110円 x 2 ÷ 187.1mL = 1.18円/mL



コスパはSeriaのプラ板が圧勝でした。
これだけコスパがいいと、曲線で構成される車体もプラ板を積み重ねて削ってもいいような気もしてきました。ただし、プラ板同士の接着はプラモデル用接着剤で容易にできますが、接着面が平面同士じゃないと接着個所の強度が保てないはずです。

例えばある程度削り込んで、車体形状を出してきたあとの曲面部分に追加盛りしたい場合などは、きっとプラ板よりもポリパテなどのパテ類のほうが適しているのでしょう。

あと、最近販売が開始したばかりだからか、在庫している店舗は1mm厚だと5店中2店、0.5mm厚だと5店中1店だけという状況でした。モデラーの皆さん、どんどん購入して取扱い店舗を増やしていきましょう^^



プラ板をメインの材料にすると決めたことによって、製作の工程もなんとなくイメージできるようになってきました。
次回はいよいよ製作に取り掛かりたいと思います。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

(*1)「お手本」”愛車を作ろう!Full Scratch Modelling Cars [V]

フルスクラッチ、始めます(その2、準備編)

前回の記事で、齢51歳にしてクルマのフルスクラッチに手を出すことを書きました。
今回はその続きです。

フルスクラッチに興味を持ち始めてからは、来る日も来る日もKatsu様のYouTubeチャンネル、「愛車を作ろう!Full Scratch Modelling Cars [V]」を繰り返し観ているのですが、自分もやってみようかな、と思ってからはすっかり教材として観るようになっていました(以降、「お手本」と表現させていただきます^^)。

拝見していているとどうやら、作業の過程で車体の中心線を確認できるように工作物を同じ位置に固定できる台と、基準線に対し一定の位置に平行線を書き込む「トースカン」という道具があると作業がスムーズになる、ということだそうなので、手始めにこれらを作ってみることにしました。

話は変わって、私は普段ベトナムホーチミン市に駐在しているのですが、昨今のコロナ禍の影響で一時的に日本に帰ってきています。フルスクラッチを始めてみようと思い立ったのは実はしばらく前のことで、前回の一時帰国の際に必要になりそうな道具や材料を買い込んでいたのですが、今回の帰国の際はそれらを全て現地に置いたまま帰ってきてしまいました。

帰国当初(2021年7月)は、1、2ヵ月滞在したらまた戻るつもりだったのですが、残念ながら状況が改善する兆しが見えず、滞在は長引くことになりそうです。今のまま何もしないで現地に戻るのを待つよりも、作業できることから手を付けることにしました。それが工作物を固定する台とトースカンの作成です。

 

1. 作業台の作成

作業台は、当初1mm厚のプラバンで作ることを考えていたのですが、買ったプラバンも現地に置いてきてしまったので、簡易的なものを作ることにしました。「お手本」では厚めの木の板に工作物を木ねじで固定されていることが多いようだったのですが、台を使いまわしたいので、プラ材の5mm角棒で台と工作物をつなぐことにしました。

材料は、
100均で見つけた木の小箱、
同じく100均で調達したMDF合板、
タミヤのプラ材5mm角棒、
です。

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木の小箱の縦の中心線上に、5mm角と5mm×40mmの穴を開けて、5mm角のプラ棒を挿し込めるようにします。5mm角の穴は前輪軸付近で位置を固定し、後輪軸付近は車体の大きさによって、プラ棒を挿す位置を5mm角棒の組合せで前後できるようにしました。

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5mm角のプラ棒が垂直を保てるよう、箱の内側にガイドを追加します。箱の薄い天板がたわむのを抑える効果もあります。

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ガイドに使ったMDFの合板は、元々別の用途で一部分だけを使う予定だったのですが、今回の準備作業でほぼ使い切ることになりました。

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2. トースカンの作成

トースカンも、材料を現地に置いてきてしまったので、以前買って余っていたものと、足りないものを買い足して作ります。

材料は、
MDF合板、10×8cmの3枚重ね、
L字プレート(100均)、
目玉クリップ(100均)、
蝶ねじ、座金、ばねワッシャー(ホームセンター)、
です。

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関節がもう一つ欲しいのですが、プレートがないので目玉クリップをL字プレートに直接取り付けます。
トースカンの登場はもう少し先のことになるので、必要になったときに組み立てることにします。

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3.追加の道具 (プラ板の断面を垂直に整える器具)

木の小箱の内側に取り付けたMDFのガイド板は、高さが揃っていないと伏せて置いたときに箱が浮いてしまったり、天板をたわませてしまうことになります。

のこぎりで切り出したMDF板の切断面をサンドペーパーで垂直に整えるべく、プラ板とプラ棒で器具を作りました。材料は1mm厚のプラ板と5mm角のプラ棒です。

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ネットで検索したところ、ICHIさんという方がTwitterで公開されていたので、それをマネさせてもらいました。
ダイソーで売っているサンドペーパーが7cm幅だったので、これに合わせて縦の幅を7cmにしました。

切断面を他の“面”と垂直にするのはこれで何とか出来ましたが、他の“辺”とも垂直にするのはこれでは無理なので、L型定規を当てて確認するようにしました。

L型定規はいろんなことに使えて大変便利なのですが、意外と100均で見つけるのが困難で、Amazonで購入しました。
その直後、Seriaで見つけました。

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Seriaならどの店舗でもというわけではなく、100均巡回の中で、見かけたのは1店だけでした。

ともあれ、これで準備はできました。ほかにも材料、機材をいろいろと買い込んでいて、もはや引き下がれなくなってしまいました^^

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。